ひとりたほいや/いちごみょうち

[ひとりたほいや]]

★問題★「いちごみょうち」とは?

  1. 【莓命地】イチゴの産地。一般的にはオランダイチゴの産地を指す。
  2. 【一語明知】ひとつのことばで言い表すことのできる事物。単純なこと。
  3. 【一牛鳴地】牛の鳴き声が聞えるほどの近い距離。いちぎゅうめいち。
  4. 【一期冥地】絶体絶命の状況。死を迎える場所は皆ひとつなことから。
  5. 【市子御代打】(1)神前で神楽を奏するときに使う太鼓。(2)タイコウチ科の水棲昆虫。
  6. 【一塵用地】近くのごみ捨て場。

 ひとつだけが、本当に広辞苑に載っています。さて、どれでしょう?

 

正解はこの下!

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【解答コラム】貝塚は縄文時代のゴミ捨て場

 小学校の社会科の授業でそう教えられたのが、悲劇の始まりだった。同級生の貝塚くんはその日から「ゴミ捨て場」というありがたくないアダ名になってしまったのだ。  子供とは残酷なものである。  そのアダ名は学校中に広がり、しまいには他のクラスの五味くん(アダ名は「ダスト」)まで「おい、ゴミ捨て場!」と呼ぶようになってしまった。「な〜に?」と明るい笑顔で答える貝塚くん。でも、きっと心の中では泣いていたに違いない。  ゴミ捨て場に足を運ぶたびに、私の胸はきゅんと痛む。

うちのごみ捨て場

 今年引っ越して来たマンションのゴミ捨て場は、私の部屋から正反対の部屋の窓の下にある。 「ゴミは朝8時までに出すこと」という規則になっているので、早朝にテクテクとゴミを捨てに行くのだが、困るのが空き缶を捨てる時である。  私がその週に飲んだ大量のビール缶は、所定の箱に入れる際、派手な大音響を生み出すのだ。  缶の収集日は、まさに皆が一週間の疲れを癒しているであろう土曜の朝。  気の小さい私の胸は、これまたきゅんと痛む。

近所からの音

 私がこんなに気をつかっているというのに、人がスヤスヤと寝ている夜中に大音響をまきちらすヤツがいる。  それは消防車と救急車。うちのそばには消防署があるのだ。  仕事柄、私はたいてい1日中家にいるのだが、「こんなにも火事や急病人は多いものか」というくらい、サイレンの鳴らない日はない。  まぁ、「うちが火事になったときにすぐに来てもらえるからいいか」と思えば、そんなに気にはならない。仕事がヒマで放火されるよりも、繁盛していた方が有り難いというものだ(?)。

 そうでなくとも、近所に「刑務所」「火葬場」「原発」「アヤしい国の大使館」などが建っているよりはずっといいだろう。  あなたの家の「いちごみょうち」には、どんな施設がありますか?

 ……というわけで、正解は3番の「一牛鳴地」でした。当たりましたか?

(玉生洋一)


評価

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初出

「コラ村」第23号(2000年8月1日号)

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