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[[地球年表]]>[[人類時代]]
[[旧石器時代]]|[[縄文時代]]

*化石人類の年表 [#j37bb808]
:700万年前:サヘラントロプス・チャデンシス|「トゥーマイ」(最古の人類化石)ほか、同じ場所に6人の部分的な化石。初の二足歩行。二足歩行になった理由には諸説あるが、物を運ぶためという理由が近年は有力(オスがメスに食糧を運んで子育てを手伝う)。
:610万年前:オロリン・トゥゲネンシス|アウストラロピテクス属よりも古いが現代人に近い。森林に生息。
:580万〜440万年前:アルディピテクス属|440万年前の「アルディ」の全身骨格。森から二足歩行に移行した時期の化石。この発見により森で暮らしつつ二足歩行していたことが判明。ラミダス猿人。
:400万年前:アウストラロピテクス|「南のサル」の意。原始的な石器の使用。脳450cc。身長100〜140cm。高温期。初の直立歩行。腕は長いまま。木にのぼっては果実を食べる点では今までと変わらない生活。
:320万年前:アウストラロピテクス化石の「ルーシー」|由来はたまたま流れていたビートルズの楽曲名。女性。全身。草原で暮らす。
:250万年前:ホモ・ハビリス|現時点で最古のホモ(ヒト)属。大きな脳。200万年前に絶滅(50万年以上繁栄)。「器用な人」の意。長い腕。氷河期で水位下がる。脳600〜800cc。より高度な道具の使用。
:250〜200万年前:パラントロプス・ロブストス|頭の上に突起(顔の両脇に発達した筋肉を支えるためのもの)。真ん丸の顔。脳500cc。身長150cm。ホモ・エルガステルと同時に生息。ヒマラヤ山脈の発達に伴う乾燥化による食糧危機に対処するためにそれぞれ独自に進化。パラントロプス・ロブストスは草の根を主食に(奥歯に細かな傷があるのは砂の付いた食糧をたべていたから)。食べていたのは今でも残っているハイポクテスの根。噛む力は現代人の3倍。100万年後に突然絶滅。
:200万年前:ホモ・エルガステル|脳900cc。身長170cm。薄い毛。無毛? ヒマラヤ山脈の発達に伴う乾燥化による食糧危機に対処するために250万年前に初の肉食となった(200万年前の動物の骨に細かな傷があるのは当時の人類がすでに肉をそぎ落としていたから)。肉を食べたことで脳が巨大化(草食の場合より消化器官の負担が減り、かわりに脳が発達)。肉食獣の食べ残しを拾って食べる。噴出したマグマの影響でアフリカに大地溝帯ができるとその周辺もサバンナ化。木の葉を食べる多くの草食動物が絶滅。草を食べる草食動物が新たに45種誕生。草食動物を狙う肉食動物の種類も増加(現在よりも遥かに多い種類)。
:180万年前:ホモ・エレクトス(後のジャワ原人、北京原人)|火の使用。役割の分化。無毛に。脳1000cc。後に出アフリカ。
:180万年前:原人の出アフリカ|グルジアのドマニシ遺跡から187-175万年前の原人の化石。
:40万年前:古代型ホモ・サピエンス|ラテン語で「知性ある人」の意。
:25万年前:古代型ホモ・サピエンス・ネアンデルタール(ホモ・ネアンデルターレンシス)|狩猟生活。毛皮。現代型ホモ=サピエンス(新人)の祖先だと思われていた時期には旧人と呼ばれた。脳1500cc(現代人と同じ)。埋葬。20万年寒冷のヨーロッパを支配。見た目も知能も我々とさほど差がないのに、なぜか3万年前に滅びてしまった。張り出した目の上。横に広がった鼻(冷えた空気を暖めるため)。白い肌(日光を吸収)。筋肉質。がっしりとした体型。言葉を話せたが、ウアイなどの母音がうまく発音できなかった。
:20万年前?:現代型ホモ・サピエンスの登場?|もう少々前では? 頭蓋骨の中央がくぼみ(ネアンデルタール人や猿は平ら)、喉仏が下に。長い気道を共鳴させることにより言葉をうまく話せた。言語を操るブローカー野の発達(第7染色体のFOXP2遺伝子のおかげ)。FOXP2遺伝子が現在の形になったのは20万年前以降。
:20万年前?:「ミトコンドリア・イブ」(推測)|もっとも近い現全人類60万人に共通の女系祖先。全人類がこの女性からはじまったわけではない。
:16万年前:ホモ・サピエンス・イダルツ|最古の現代型ホモ・サピエンス。頭蓋骨化石「ヘルト」。
:10万年前?:現代型ホモ・サピエンスの出アフリカ?(古い場合の説)|意識の大変革があった?(確証なし)

:10万年前:ブロンボス洞窟(南アフリカ)に塗料工房|最古の容器(アワビ類の貝殻)の中に赤色や赤茶色の土。ハンマー、石臼でオーカー(酸化鉄塊)を粉にし、骨でかき混ぜていた。
10万年前の化粧道具。穴のあいた1cmの巻貝は最古の首飾り。首飾りは着飾るためではなく、仲間で贈り合うことで絆の証とするためのものだったそう。この仲間と協力するということが人間を生き残らせた。チンパンジーは言われれば協力するが、自発的な協力はしないとのこと。
チンパンジーとの違いは骨盤の形。二本足で歩けることがなったことで人間は難産に。出産時から他者の協力が必要。小さい状態で生まれることになったため、幼少期にも他者の助けがいる。
イラクに行った米軍兵士。上官が皆に「笑え!」と命令したことで、敵意がないことが伝わって惨事が避けられたとのこと。


:7万4000年前|トバ火山の大噴火
ここ10万年で最大。地球規模の気象変動。寒冷化。出アフリカ前の人類にも大打撃。


:7万年前:|被服の開始?
テグルデュー遺跡:ネアンデルタール人の遺跡。様々な石器が出土。
ネアンデルタール人の最盛期の人口は50万人。

:6万年前:現代型ホモ・サピエンスの出アフリカ(新しい場合の定説)|グレートジャーニー(アフリカから世界に広がった人類の旅)のはじまり。
イスラエルのカルメル山:アフリカの外で見つかった最古のホモ・サピエンスの骨。
人類が繁栄できた理由は出産期間にある。サルは出産期間が数年。次の出産まではずっと赤ん坊に母乳を。人間はすぐ次の子どもを産める(離乳食などを工夫することで乳離れを早くできたから)。
人口問題。アフリカの人口爆発。アフリカから出なければいけなかった。
氷期が行く手を阻む。ヨーロッパを中心に生息していたネアンデルタール人も南へ移動。
タブーン洞窟から見つかったネアンデルタール人(50万円前に枝分かれ)。
ネアンデルタールは成人すると誰もがレスラーのような体つきになり3mの槍を振り回すとのこと。脳も大きい。1400cc。我々は1350cc。
なぜネアンデルタールに勝てたかといえば、投擲具が発達していたからだという。槍をもった昔の人物の絵を描くときは、投擲具で投げる体勢をとっている人物を描いたほうがよさそう。


:5万年前:現代型ホモ・サピエンスがオーストラリアに到達|
当時のオーストラリアは100kgを超す動物が19種もいる巨大動物天国だった。ジャイアントカンガルーは体長3m。
オーストラリアに人間がやってきて1万年で巨大動物たちの9割は絶滅。投擲具の威力。
アボリジニは最近まで投擲具を使っていた。

:4万2000年前:現代型ホモ・サピエンスがヨーロッパに進出|
ホモ・サピエンスは周辺の仲間と交流を持った。数の知恵。次々と新しい道具が生み出された。石刃。縫い針。防寒具。
ネアンデルタールはほかと交流をもたなかった。道具も発達しなかった。
氷期を乗り越えられたのも、数を勝負にした知恵のおかげ。

:6〜4万年前:現代型ホモ・サピエンスが[[日本>日本史]]に到達。|

:4万年前:200万年間続いた氷河期のピーク|
:3.8〜1.2万年前:ホモ・フローレシエンシス|身長1mの小型人類。フローレンス島に生息。ホモ・エレクトス(ドマニシ→ジャワ原人またはドマニシから枝分かれ)が島嶼化? 「ジャワ島とフローレンス島の間には北から南の強い海流があるからジャワ原人が来るのは難しい」「氷河時代にも2つの島は地続きにはならなかった」というが、氷河時代にはジャワ島の北は広大な陸地になっていたのだから、ジャワ島の北から海流で流されればフローレンス島に着くのでは? インドネシア火山の爆発で絶滅(最近まで生き残っていたと言う説も)。ステゴドン、コモドドラゴンなどを捕食。精巧にできた石器。原人と同程度の小さな脳でなぜ作れたのか?(脳の大きなホモ・サピエンスが作ったさらに精巧な石器を拾って真似た?) ホモ・サピエンスと同じ地層からはまだ発見されていないが、同時代に生息していた可能性も。
:3.5万年前:骨器のカレンダー|動物の骨に定規のような規則的な傷。狩りの獲物が来る時期を示したカレンダー。ホモ・サピエンスが未来を考える力を付けていたことの証。
:3.5万年前:サンセザール遺跡|ネアンデールタール人の石器。ネアンデールタール人の骨の上の層にホモ・サピエンスの骨。住居の持ち主が交代。

:3万年前:現代型ホモ・サピエンス・クロマニョン人|由来はヨーロッパ、フランス南西部の地名。ネアンデルタールの絶滅。

:1万8500年前:アルタミラ洞窟壁画|最古の壁画? 1人のクロマニョン人の手による。ネアンデルタール人の壁画は見つかっていない。ピカソも絶賛。ぼかし、遠近法、岩を利用した立体感。
:1万7000年前:子鹿をモチーフにした芸術的な投擲具(フランス)|

:1万6000年前:長江文明|稲作。米(1万年前の米が出土)。

:1万5000年前:ラスコー洞窟壁画|鮮やかな壁画と手形。

:9000年前:黄河文明|畑作。小麦。



***メモ [#o8f74b60]
-ネアンデルタール人の遺伝子は我々に残されているのかどうか。ネアンデルタール人とホモ=サピエンスは交配していたと考えるのが自然。異種間の交配は突然変異を生みやすく、突然変異個体は生き残リやすい。

-すべての言語の起源もひとつ。アフリカで言葉をしゃべるヒトが世界各地に移住した。
-言語誕生以前は遺伝子によって次世代に情報を残すことしかできなかったが、言葉の登場により、実際にしゃべることで知識を次の世代に伝えることができるようになった。飛躍的な進化の理由がそこにある。

-狩りの道具だった投擲具は、やがて制裁の道具へと変化。ルール違反を犯したものを制裁する。最初はかかと。次は太もも(しばらく刺さったまま生活しないといけない)。次は胸(死)。
--会社のコーヒーコーナーでの実験。1杯50円だが払う人は1割。張り紙に目の写真を付けたらきちんと払う人が7倍に。集団の目をきにして生きるしくみが備わっているのだ。
--ホープウェル(ネイティブアメリカンの集会所)。年に数回。多いときで数千人以上のホモサピエンスが集う場。それまでは200人程度が限度。
---周囲をかこった土手から集まった人を監視。土手の内側に堀があるのも、外ではなく中を監視していた証拠。いざこざが起これば投擲具で攻撃するという威嚇。
---脳の大きさからほかの霊長類と比較すると、人間の維持できるコミュニティは150人程度が限度。投擲具の発達がそれを数千人規模にまでふくれあがらせた。
--投擲具は、いわば現代の警察組織のようなものということだろうか。仮に宇宙人と交流できる社会が訪れたとして、巨大な星または広大な宇宙空間に様々な人種が集う集会を開催したら、宇宙史上集まることのできる最大の人数は何人くらいだろう。そして、そのときに「投擲具」として使用されている武器または法律はどんなに強大なものなのだろうかと考えると想像が膨らむ。

-投擲具を持って争う人たちが描かれた数万年前の壁画(スペイン)。勝利の記念? 争いを避けるための戒め?

-人間の脳の中には、人が殴られているのを見て苦痛を感じたときに反応する部位と快楽を感じたとき(その人は悪いことをしたので罰だよと言っておいた場合など)に反応する部位があるのだそう。これは、ルール違反を犯した仲間に罰を与えるときに苦痛しかないと罰を与えられないから快楽を感じるようにならないといけなかったのだという説がある。いつしか、その快楽だけが一人歩きして戦争に快楽を覚える人間などが出てきてしまったのだろう。少年がアリを殺して快楽を得ているのも同じ? それはただの狩りの快楽か。

→[[世界史]]

***参考 [#ted75d50]
-ハイビジョン特集「人類誕生の謎に迫る 〜最古の化石 トゥーマイの物語〜」○
-ハイビジョン特集「ネアンデルタール人の謎 〜最新報告・ゲノム解読の試み〜」○
-ハイビジョン特集「ホモ・サピエンス物語 〜はるかなる20万年の旅〜」△:ドラマ中心。ドキュメント部分もあるとよかった。
-ハイビジョン特集「文明社会の夜明け 〜ホモ・サピエンス はるかなる旅〜」△:昨日と同じ。ドラマチックに作られている点は創作の参考になる。
-ハイビジョン特集「言葉の誕生 〜私たちはいかにして人間になったのか〜」◎(ラスト10分ほど見逃し):とても想像力をかきたてられる話題が満載。見逃した分もいずれ見たい。
--身振りからできた説:猿は右手を動かしてコミュニケーションをとる。つまり、言語を司る左脳が動いている。言葉をきいたときと手話をみたときでは活発に動く脳の部位が同じ(被験者は手話を知らない)。だが、単語を文章にできる理由が説明できない(脳が肥大した結果可能になったという理由でいいとも思うが)。
--歌からできた説:鳥の求愛の歌。歌(文章)を分割して単語を認識した。音楽の切れ目は赤ん坊でも認識できる。
--FOXP2遺伝子。
--コンピュータでシミュレート。進歩しない。関連づける能力を与えても何世代たっても進歩しなかったが、言語的類推能力(「青い心」など見てもないものを語れる能力)を与えたら飛躍的にどんどん進歩。
--物語を話すことは人間の根源の欲求。
-NHK特集「ヒューマン」#1〜#4◎



*関連リンク [#faba1b08]

-[[人類の起源>http://www.s-yamaga.jp/nanimono/seimei/jinrui-01.htm]]

-[[日本人はるかなる旅展>http://www.kahaku.go.jp/special/past/japanese/ipix/index.html]]:とてもためになるFLASHがある。

-[[人類史年表>http://jinmei.web.infoseek.co.jp/jinrui.html]]:完璧!