2人で1人の藤子クイズ/F作品とA作品
2人で1人の藤子クイズ 〜藤子作品と合作(玉生洋一)†
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第1回「F作品とA作品」†
藤子不二雄両先生は1951年にデビューしてから1987年のコンビ解消まで、 36年間にわたってふたりでひとつのペンネームで作品を発表してきました。
それら作品の多くは個々に描かれたものですが、 「二人で一人」という点に藤子不二雄の魅力の一端を感じていた人も多いと思います。
そこで、このコーナーでは「藤子作品と合作」というテーマを クイズ形式でお届けします。
さて、このマガジン(※注:藤子MMのこと)でも よく「A作品」「F作品」という言葉が使われていますが、 「どれがどちらの作品なのか分からない」という方もいらっしゃることでしょう。
有名なものをあげると、
- F作品 ※F=藤子・F・不二雄=藤本弘 『ドラえもん』『エスパー魔美』『パーマン』『キテレツ大百科』 『21エモン』『ポコニャン』『チンプイ』
- A作品 ※A=藤子不二雄A(正しくは○にAと表記)=安孫子素雄 『怪物くん』『忍者ハットリくん』『プロゴルファー猿』 『笑ゥせぇるすまん』『魔太郎がくる!!』『ウルトラB』
- 合作:『オバケのQ太郎』『海の王子』『UTOPIA最後の世界大戦』
……という感じになります。 なんとなくそれぞれの作品の傾向が分かるのではないでしょうか。
さて、ここでクイズです。
- 【Q1】
- 上記のF作品の中に1作品だけA先生のペンを含んでいるものがあります。 どれでしょう?
ヒント
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ヒントは「お父さんの入れ歯」。
正解
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そうです。正解は『パーマン』でした。
『パーマン』は大抵の場合F作品として認識されていますが、 「パーマン2号」「カバオ」「サブ」「スーパーマン(バードマン)」は A先生によって描かれています。
それでは第2問。
- 【Q2】
- 「1983年の2度目のアニメ化に伴って描かれたの新シリーズ以降、 パーマンはすべてF先生の手によって描かれるようになった」○か×か?
正解
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新シリーズの『パーマン』では、 すべてのキャラクターがF先生の手によって描かれており、 A先生はまったくタッチしていません。 よって正解は○……と言いたいところですが、実は×です。
1984年に公開された映画『忍者ハットリくん+パーマン/超能力ウォーズ』をご存じでしょうか? この映画の原作漫画はすべてA先生によって描かれているのです。 パーマン2号が獅子丸のように人間語をしゃべるシーンは、 ファンに大きな衝撃を与えました。
『ハットリくん+パーマン』は翌年にも 「忍者怪獣ジッポウVSミラクル卵」が映画化され、 その原作漫画の最終話の載ったコロコロの予告には
「次号から『ハットリくん+パーマン』のレギュラー連載開始」 といった内容が掲載されていました。
結局次号からは『ハットリくん』のみの連載となりましたが、 それが実現して長期連載にでもなっていたらどうなっていたのでしょう……。
では最後におまけ問題です。
- 【Q3】
- 『怪物くん』『忍者ハットリくん』『プロゴルファー猿』 『笑ゥせぇるすまん』『魔太郎がくる!!』『ウルトラB』 これらA作品の中に、1作品だけF先生のペンを含んでいるものがあります。 さてどれでしょう?
正解
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正解は『ウルトラB』。
「藤子不二雄ランド」に連載されアニメ化や映画化もされた『ウルトラB』は すべてA先生によって描かれているのですが、 実はそれとは別に合作の『ウルトラB』が存在するのです。
1965年に「少年マガジン」に読切として掲載された 『ウルトラB/その時3発』がそれで、 FFランド版『まんが道』11巻の巻末及び、 FFランドスペシャル『ウルトラB』第4巻の巻末に、 『元祖ウルトラB』というタイトルで収録されています。
この中に登場する「A国のスパイ」と「B国のスパイ」が F先生の手によって描かれています。
(「月刊藤子MM」1999年3月号掲載)