高笑い

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高笑い   玉生洋一

「ガハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ」  何を笑っているのかって?  富と名誉が約束されたのだ。これが笑わずにいられるものか。前々からうすうす気づいてはいたが、どうやら世界はおれを中心に回っているらしい。  おれは大発明を完成させたのだ。名付けて壁ぬけ服。これを着れば壁でもなんでもすり抜けてしまう。発表すれば世界がひっくり返るだろう。  早速服を着てスイッチを入れてみる。  その瞬間目の前が真っ暗になった。

 今では本当に世界はおれを中心に回り続けている。




評価

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作者からひとこと

『世界はふたりのためにまわる』のショートバージョンです。  どちらがよいでしょう? (1999/3/1)

英語版

初出

  • 1999年3月書き下ろし

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